1学年特設サイト


令和元年度
第1学年総合的な探究の時間
地域探究について


1 「地域探究」の設定

 平成34年度(令和4年度)入学生から学習指導要領が改訂されるが,総合的な学習の時間については名称を「総合的な探究の時間」と変え,平成31年度(令和元年度)入学生から先行実施されることが文部科学省から提示されていた。
 石巻高等学校では,平成30年度に,「平成31年度総合的な探究の時間年間計画」【資料1】と「指導展開」【資料2】を作成した。

 

●【資料1】平成31年度(令和元年度)「総合的な探究の時間」全体計画


●【資料2】3年間のロードマップ

 

 2 外部講師招聘事業について

 総合的な探究の時間年間35時間中,地域探究として13時間を設定した。最終目標としては,石巻の現状と課題についてグループごとにポスターを作成し,それを用いてポスターセッションを行うこととした。
 1年間の地域探究を行うに当たり,石巻の現状と課題について知るためにはどのような方法が考えられるかを検討した。その結果,学校外から講師の先生をお招きし,講話を聞くことで生徒自らが現状を把握した上で課題を発見していくのがよいとの結論となった。
 外部講師招聘事業としては,課題を設定する初期の段階に講話を頂くこと,ポスターセッションを行う最後のまとめの時間を設定した。

(1)課題設定(地域の課題を考える)
日時:令和元年6月25日(火) 6,7校時(14:10~16:00)
形態:「学年全体に対しての講話」
テーマ:「地域の現状と取り組み」
※講話の内容から,生徒が地域の課題を自分たちで考え,その課題を解決するにはどのような取り組みが考えられるかを探究することを目標とする。

(2)発表(ポスターセッション)
日時:令和2年1月21日(火)6,7校時(14:10~16:00)
※生徒がポスターセッションを行う様子を見学をしていただき,閉会行事の際に講評をいただく。

講師の先生には,次のお二人を各方面から御推薦いただき,お願いしたところ快諾していただいた。
  石巻観光協会 常務 阿部勝浩氏(学校評議員,石巻高校60回生)
  一般社団法人ISHINOMAKI2.0 代表理事 松村豪太氏

 

 

3 地域探究の年間実施状況 ~グループ編成以前~

(第1回)5月28日(火)「探究オリエンテーション」
形  態:学年(鰐陵会館2階)
探究ナビ:P10~20
目  標:探究の過程(プロセス)についての理解を深め,地域探究に係る学習活動の見通しをもつ。
内  容:総合的な探究の時間における「地域探究」の年間計画を提示し,一年を通してどのような活動を行うかを説明する。

【資料3】当日生徒配付資料



(第2回)6月11日(火)課題設定①(地域社会の現状を知る)
形  態:クラス,グループワーク
探究ナビ:P22~34
目  標
・シンキングツールを用いて,地域社会の現状と課題等について考える。
・6月25日(火)の講話に向けて素地を形成する。
内  容
①グループごとに,石巻地域のことについて知っていることを出し合う。
 付箋紙に書き出し,用紙(【資料4】)に貼っていく。
 (石巻地域の「よさ」「自慢」,各自の地元の「よさ」「自慢」など)
②グループの代表者が発表し,クラス全体で共有する。
注 意 点:次回は,外部講師の方に来ていただき,地域社会の現状に係る講話をとなることを予告する。

【資料4】当日生徒配付資料



(第3,4回)6月25日(火)課題設定②(地域社会の課題を考える)
※外部講師招聘事業
形  態:学年
探究ナビ:P41,44~47
目  標:外部講師による地域社会の現状に係る講話を通して,地域社会に対する理解を深めるとともに,課題設定の参考とする。
目  的:講話から地域社会や現代的な課題を見いだし,他者と協働的に情報を収集・整理し,その情報をもとに,論理的に考えることを目的とする。さらに,具体的な解決策等について,適切にまとめ,表現することを目的とする。
内  容:講話の内容について,メモをとる。疑問点や,今後調べたいことについても記入し,今年度の探究活動につながるレポートになるよう留意する。
日程・講師
13:55~14:00
開会行事
14:00~15:00
講話1「地域の現状と取り組み」
石巻観光協会 常務 阿部 勝浩 氏
15:10~16:00
講話2「地域の現状と取り組み」
ISHINOMAKI2.0 代表理事 松村 豪太 氏

●【資料5】当日生徒配付資料(阿部先生資料)

令和元年度第1学年総合的な探求の時間地域探求

テーマ:石巻の観光について
日時:令和元年6月25日(火)14:00~15:00
場所:石巻高校 トレーニング室
講師:一般社団法人石巻観光協会 常務 阿部勝浩
(学校評議員 石巻高校60回生)
内 容:
①観光とは           ②観光の現状 人口の減少・高齢化の本格化 
③石巻の現状 観光客入込数   ④中心市街地
⑤石ノ森萬画館         ⑥サン・ファン館
⑦石巻魚市場          ⑧市内の主なイベント
⑨金華山・網地島・田代島    ⑩見どころ(観光スポット)
⑪ご当地グルメ・食文化     ⑫インバウンド(外国人来訪者受入)事業
⑬今年度の観光事業       ⑭石巻の今後

【資料6】当日生徒配付資料(記録用紙)

 

 

4 地域探究のグループ編成

 【資料6】に基づいて生徒が記入したワークシートをもとに,グループ編成を行った。生徒には,お二人の講師の先生の講話を聞き,石巻の現状と課題について考えた上で「課題設定の際にキーワードとなるもの」をチェックしてもらった。
 生徒が取り上げたキーワードをもとにして,グループを編成したところ,【資料7】のように9分野,38グループに分かれることになった。

【資料7】地域探究グループ編成一覧

 


5 地域探究の年間実施状況 ~グループ編成以後~

(第5回)7月9日(火)情報の収集①(収集した情報の検討)
形  態:分科会,グループワーク
探究ナビ:P52~72
目  標:課題の解決に係る情報等を絞り込むとともに,収集方法(文献・Web等)と分担等について検討する。また,必要に応じて夏季休業期間中のフィールドワーク・アンケート調査等の計画を立案する。
内  容:設定した課題についての検討がメインとなる。その課題を解決するためには,どのようなことを調べる必要があるか,調べるためにはどのような方法をとらなければならないかを考える。課題解決のために必要なことを整理する作業を行う。
注 意 点:この後,夏休みを挟むことから,グループ内で分担して情報を収集する。役割分担をはっきりさせておく。
作業内容:グループごとに分かれ,各グループで探究活動の課題を設定する。以下の内容と手順を説明し,生徒に各自で取り組ませる。
① グループごとに机を移動して,グループ内で自己紹介をする。その際,メンバーのそれぞれが石巻のどのようなことに興味・関心があるか(前時に記入したワークシート(【資料6】)の項目「2.」の内容についてもグループ全体で共有する。自己紹介を聞きながら,課題設定ワークシート(【資料8】)の「1.」を記入する。各グループの代表者を決定する(代表者には,探究活動の進捗状況の報告や連絡事項の周知をしてもらいます)。
② メンバーから出てきた興味・関心のある内容から(または,グループ内で話題となった内容から),グループで探究活動を行う際の課題を絞り込み,決定する。課題設定ワークシート(【資料8】)の「2.」を記入する。
③ ②で決定した課題について,『どのように課題について検証・調査していくか』,『どのような情報をどういった方法で収集するか』といった,探究活動の具体的な方法について考える。課題設定ワークシート(【資料8】)の「3.探究活動に必要な情報およびその収集方法」を記入する。
④ ③で話し合われた内容について,グループ内での役割分担を決定する。課題設定ワークシート(【資料8】)の「3.担当者」を記入する。

【資料8】課題設定ワークシート

 

(第6回)9月24日(火)情報の収集②(収集した情報の検討)
形  態:分科会,グループワーク
探究ナビ:P74~77
内  容:個人で収集した情報(文献・web等)やフィールドワーク・アンケート調査等に得られた情報をもちより整理する。また,さらに必要な情報等がある場合には,その収集の方法等について検討する。
夏休み中に収集した情報をまとめる。その上で,自分たちの課題を解決するために不足しているものが何であるかを考えさせる。
場合によっては,他のグループの進捗状況についても相互に確認させる。グループ相互に集めた情報を共有することで,解決する部分や,不足している部分が明確になる場合も考えられる。

 

(第7回)10月1日(火)整理・分析①(情報の整理・分析)
形  態:分科会,グループワーク
探究ナビ:P78~96
目  標:解決策の検討に向けて必要な情報を整理し,目的に応じて分かりやすくまとめる。
※GW,課外の時間等を利用してコンピュータ室で作業をしたり,打合せをすることもある。
これまでに集めた情報を整理する時間とする。その上で,不足する情報がないか,さらに課題(疑問)が生まれていないかを確認し,必要に応じさらに情報を集める。
注 意 点:この辺りで,学年教員によるアドバイス等も必要になる。

 

(第8回)12月3日(火)整理・分析②(解決策の検討)
形  態:分科会,グループワーク
探究ナビ:P22~34,98~101
目  標:整理・分析したデータから,シンキングツール等を用いて,具体的な解決策について考える。また,解決策に関連する情報等があれば,追加して検討を進める。
 5月28日に学習したシンキングツールを用いて,現在の自分たちの課題を解決するために必要なシンキングツールについて考え,それを活用して課題解決をはかる。
 グループ内での検討を行い,必要に応じて学年の教員や,他のグループからも意見をもらい課題解決をはかる。
注 意 点:次回からポスター作成を行う。ポスターの具体例を提示し,どのような情報を載せる必要があるかを生徒に示す。(時間がない場合は次回にまわす)

 

(第9回)12月10日(火)まとめ・表現①(発表内容の検討とポスター作成)
形  態:分科会,グループワーク 
探究ナビ:P102~122
目  標:課題と分析結果を照らし合わせ,具体的な解決策について考える。また,ポスターのレイアウトやデザイン等について考える。
注 意 点:課外の時間等を利用してコンピュータ室で作業を行うこともある。
 ポスターの具体例を提示し,どのような情報を載せる必要があるかを生徒に示す。
 その際,ポスター作成のルールについても確認する(出典を明示する,著作権に関わる問題が生じていないか等)
 次回から,模造紙にポスターを作成していく。そのために必要なものをパソコンで作成する。A3用紙に大まかなレイアウトを作成し,全体像を考えた後にパソコンでの作成を行う。

 

(第10回)12月17日(火)まとめ・表現②(ポスター作成)
形  態:分科会,グループワーク
探究ナビ:P102~122
目  標:模造紙等にポスター発表資料としてまとめる。また,発表に向けた役割分担を決めたり,口頭発表用の原稿やレポート(ミニ論文)等をまとめたりするなどの活動に取り組む。
注 意 点:課外の時間等を利用してポスター作成等に係る作業を行うこともある。
 ポスター作成に必要な物品を準備する。
 A3用紙に下書きしたレイアウトをもとに,ポスターを作成する。作成に必要なデータをパソコンで作成し出力する。
 発表用の原稿を作成する。また,発表の際の役割分担(誰がどの部分の発表を行うか),質問に対してどのように答えるか(質疑応答集)についても考える。

 

(第11回)1月14日(火)まとめ・表現③(発表に向けた確認・調整)
形  態:学年,グループワーク
探究ナビ:P102~122
目  標:発表用のポスターや説明原稿等を完成させる。また,ポスターセッションの進め方等を確認するとともに,最終的な調整作業に取り組む。
注 意 点:ポスター,発表用原稿,質疑応答集を完成させる。
完成したものを用いて,実際に発表の練習を行い,不足部分がないかを確認する。
特に,質疑応答集については,どのような質問がきても対応できるものになっているかを確認する。
事前指導:①昨年の反省をもとに,次の点に留意して指導を行う。
・インターネット,書籍で調べたものがあれば,出典元(URLや書籍名)を明記する。
・コピーペーストが多く,データの寄せ集めになっている発表が昨年はあったため,そのようにならないようにする。
・文章だけではなく,図表を効果的に使用する。

②ポスターセッション前日までの指導内容
・当日は,外部から講師の先生をお招きするので,ふさわしい服装で臨むよう指導する。(ジャージ等を避けること)
・発表の段取りや役割分担を各グループごとに確認させる。
・放課後等の時間を利用してポスター作成と発表準備を完了させるよう声がけを行う。


(第12,13回)1月21日(火)発表(ポスターセッション)【2時間】
※外部講師招聘事業
形  態:学年,グループワーク
探究ナビ:P104~105
目  標:各グループで取り組んだ学習の成果を発表し合い(ポスターセッション),よりよい地域社会をつくるために自身にできることについて考える。  
注意事項
・発表者は相手に分かりやすい発表を心がける。
・発表を聞く側は,積極的に質問ができるようにする。発表者は,質疑応答集に基づき(あるいは自分たちが調べてきたデータの蓄積を基に),質問に対して適切な回答をするよう心がける。
・他のグループの発表を積極的に見学し,自分たちの発表と融合させることで解決する課題がないか,新しい発見や新しい課題がないかを考える。
・外部講師の方に見ていただき,講評をいただく。講評を基に,今後の展望を考える。
日  程
14:10 開会行事(司会:本郷)
1)開会の挨拶(教務部長:阿部省)
2)講師紹介(1学年:春日)
3)概要説明(1学年:林)
4)諸連絡(司会:本郷)
14:20 ポスターセッション開始
・発表時間は7分。(内訳として発表5分程度,質疑応答2分程度)
・一人4グループの発表を見学する(全部で9分野,38グループある)。 
・7分で見学し,3分で次の準備や記録をとる。
・司会が,時間を計測し,全体に指示する。
 1回目14:20 2回目14:30 3回目14:40 4回目14:50 5回目15:00 6回目15:10 7回目15:20
・グループ内で交代で発表・見学を行う。
・自分が見学した発表の中で最も良かったものに投票する。
(記録用紙(【資料9】)の中に最も良かったグループを書く欄を設ける。)
15:35 ポスターセッション終了
15:40 閉会行事(司会:本郷)
1)講評(講師)※1人10分程度
2)閉会の挨拶(教務部長:阿部省)
講  師
石巻観光協会 常務 阿部勝浩氏(学校評議員,石巻高校60回生)
 一般社団法人ISHINOMAKI2.0 代表理事 松村豪太氏
 
【資料9】ポスターセッション記録用紙


6 ポスターセッションにおいて生徒が記入した記録より

ポスターセッション終了後,生徒が記入した記録用紙(【資料9】)を分析し,集計を行った。
主に,次の3つの項目について,分析を行った。(記録用紙回収数:204人分)

(1)生徒が「最も良かった」と思うグループ
【資料9】の「2.最も良かったと思うグループを1つ選ぼう。」の質問において,多くの生徒が選んだグループについて分析した。

◇第1位 28班 石巻の病院の経営について(得票数:17)

●【資料10】28班のポスタ


~「比較」,「導入→考察→解決策」に優れた発表~
 「東松島市の病院不足について」を,東松島市と人口が近い千葉県南房総市と広島県府中市を比較の対象として考察した研究であった。グラフを用いながら,導入→考察→解決策という流れを作った研究で生徒からの評価も高く,講師の先生から講評の中でも特に取り上げられた班であった。
 また,この班の発表は見学者21人中17名が「最も良い発表」に選んでおり,実に81%の満足度を誇る発表であった(次に満足度の高い発表は51%))

<生徒が選んだ理由>
・他の地域と比較して今の課題を見いだしそれに基づいた考察や解決策を発表していたから。
・課題,比較調査,考察,解決策までの論が筋道立てて進められていて,具体的かつ現実的だったから。
・他の市と比べていてどのくらいどうなのかとてもわかりやすかった。
・病院が増やせないから病気にならない対策をしっかり考えていた。
・新しい見方や考え方が発見できたから。
・資料やグラフがわかりやすかった。
・一つのデータを用いるのではなく,他の同じ条件の市と比較していたから。
・資料がわかりやすく比較もしやすかったから。
・自分たちの経験に基づいて調べていてリアルだった。
・目の付け所が良かった。文もしっかりしていて資料があるのも良かった。他の県との比較で何が問題かわかった気がした。
・比較から結果までとてもわかりやすかった。素晴らしい発表だった。
・他県との比較をしていたのと,病院の少なさを補うための案を出していたところが良いなと思ったから。
・内容が濃くて導入から結論,考察までしっかり順序づけられていた。
・考察からまとめまでしっかりとしていて流れができていて,他の県と比較しているのもいいと思ったから。
・聞いていてとてもわかりやすく,解決策もしっかり考えてあった。
・病院を増やすのは難しいから患者を減らすという考えが素晴らしいと思ったから。
・他のグループにない,石巻のデータを比較する点において研究していたこと

 

◇第2位 34班 桃生,石巻の学校の歴史(得票数:14)

●【資料11】34班のポスター


~現地に実際に赴いて取材した上での研究~
「尋常小学校から学ぶ教育の歴史」と題した研究で,実際に現地に行って写真を撮ってくるなど他の班には見られない工夫があったことが評価されていた。

<生徒が選んだ理由>
・ちゃんと現場に行って写真も撮ってしっかり多くの情報をつかんでいたため。
・生徒自身がその場にいっているようで小学校というところにスポットをおいていたのも良かったから。
・実際に取材してきたところの写真だったり,まとめ方だったりがうまく,見やすかった。
・学校教育の歴史を年表でわかりやすく説明していたから。聞いていてとても楽しかった。
・時代ごとよくまとまっていて他の班と違う視点でやっていたから。
・時代ごとにまとめられていて,わかりやすく興味を引く内容だった。
・他とは違うことをしていた。
・実際にいってまとめてあるので具体的に知ることができた。
・歴史について学ぶために実際に足を運んで調べるという行動力にすごいと思った。
・学校の歴史がわかったから。
・尋常小学校について詳しく説明し,実際に行っていたから。
・宮城県の教育の歴史を尋常小の歴史とともに学べたから。
・実際に尋常小学校に行っていたから。
・ポスターの書き方や,説明の仕方もとてもわかりやすかった。

 

◇第3位 25班 登下校時においての通学環境の改善について(得票数:12)

●【資料12】25班のポスター


~身近な話題で,地図を上手に利用しての発表~
「通学時においての環境の改善」と題した研究で,危険な場所について学校周辺の地図に書き込みながら説明を行っていたグループであった。
このグループの発表が,23人見学し12人が「最も良い」と選んだグループで,満足度が51%。満足度が50%を超えた2グループの内の1つである。

<生徒が選んだ理由>
・地図とグラフの活用法が明確で,目的や具体例が明確だった。
・実際に調査したことをもとに解決策をはっきりと出していたので良かった。
・一番見やすかったから。
・テーマがとても身近で共に考えやすかった。また,見た中で一番考えを行動に移せそうだった。
・マップを活用して危険な箇所を具体的に説明していたのでわかりやすかったから。石高生だけでなく地域の人にも見てほしいと思う。
・地図を使っていてわかりやすかった。
・地図を使い,わかりやすく話の内容も良かった。
・一番よく利用する通学路について自分で気づかなかった情報がたくさんあった。
・実際に調べて地図に起こして書き込んでいるのはとても見やすくてわかりやすかった。
・情報が多すぎなくて見やすかったから。
・自分の足でデータをとり,まとめていたから。
・地図やグラフを効果的に使用していたから。

生徒が「最も良いと思うグループ」の分析からわかったこと

○評価の高いグループ
 ・「導入,考察,解決策」といった流れがしっかりとできているグループ
   →研究の手法,論立てがしっかりしている。
 ・実際に現地に行って取材をする,写真を撮るグループ
   →フィールドワークを行うことが重要。
 ・比較をする,グラフを活用するグループ
   →数学で学習する統計の手法を取り入れることが重要。
 ・図を取り入れる,写真や絵を用いるグループ
   →ポスター作成の手法がしっかりしている。

  

 (2)見学者が多かったグループ
【資料9】の「1.ポスターセッションで他のグループの発表を聞き,思ったこと等を 自由に書こう。」の質問において,生徒は自分が見学したグループの番号を記入し,そのグループの発表に関する感想を書いている。ここでは,記録用紙に記載された番号を集計し,最も多くの生徒が見学したグループはどこかを分析した。

 

◇第1位 16班 祭りがもたらす経済効果と活用方法(見学者数:43)

●【資料13】16班のポスター


~表や色使いが効果的でわかりやすかった発表~
 表や写真を活用し,祭りがもたらす経済効果について調べた研究であった。なじみ深いキャラクターを使用するなどポスターの見た目が見学者を呼び込む要因になったのかも知れない。

 

◇第2位 19班 若者から見て,石巻市に興味がある食産物がない(見学者数:33)

●【資料14】19班のポスター


~あまり知られていない石巻の食についての発表~
 「まつも」や「オリーブ」といった石巻ではあまり知られていない食について研究したグループ。生徒の感想の中には「原稿をほとんど見ないで見学者の方を見て発表していたのが良かった。」というのがあり,発表の仕方に工夫も見られた研究であった。

 

 ◇第3位 36班 石巻の食の歴史と文化(見学者数:32)

●【資料15】36班のポスター


~石巻で盛んな漁業について取り上げた発表~
 題材の面白さや,実際に漁師の方にインタビューをしている点などが生徒から評価されていた。石巻で盛んな漁業について取り上げた点が,多くの生徒が見学する要因になったと思われる。

 

 

  (3)石巻のために今日からできる行動
 【資料9】の「3.ポスターセッションを踏まえて,石巻のために今日からできる行動を1つ考えてみよう。」の質問において,生徒がどのような回答をしたかを分析した。

◇第1位 SNSなどを用いて発信する(回答数:62人)
 最も多かったのがSNSの利用。「TwitterやInstsgramを利用する」といった情報発信ツールを用いる方法から,「石巻産のものを食べて口コミで広める」「ポスターを作成する」といった方法まで,様々な発信の方法があげられた。

◇第2位 地域の行事等に参加する(回答数:31人)
 石巻で行われているイベント・お祭りがたくさんあるので,これらのイベントに積極的に参加したいという意見が多く寄せられた。また,「ボランティア活動を行う」と回答した生徒がこの他に7名おり,他にも「募金活動」や「地元のお店を利用する」など何らかの行動を起こして参加することが自分たちにすぐにでもできる行動であると考えているようだ。

◇第3位 石巻のことを知る・考える(回答数:25人)
 石巻の現状や課題を今よりももっと知らなければ何も始まらないと考えている生徒が多かった。また,石巻の歴史や石巻の魅力が何であるかを把握したい,石巻の防災設備がどのようになっているかを知りたいという意見もあげられた。

これらの意見の他には,
「ゴミ拾い・環境活動を行う」
「地元の人とコミュニケーションを積極的にとる」
「健康に気をつける」
「携帯電話の使い方を考える」
「地元の製品を購入する・地元の食材を食べる」
「今よりももっと勉強する」
「英語をしっかりと勉強する」
など,多用な意見が出された。


7 次年度への展望

 後日行われた「鰐陵塾」において,ポプラ社代表取締役の千葉均さん(本校53回生)が,次のことを話されていた。
『おもしろいと感じる力が教養。知識を教養に変えるには,「言語化」「抽象化」「体系化」が必要である。』
 総合的な探究の時間はまさにこの作業が行われる場であると感じている。次年度は,「地域探究」を「学問探究」に発展させる学年となる。今年度の継続研究をするグループもあれば,また新たな視点で探究活動を行うグループがあると思う。
 地元石巻のためにできることを専門的な「学問」の視点をを取り入れながら,探究活動を継続して行い,3年間続けることで自らの進路達成に役立つものとなるようにしていきたい。


8 資料
(1)生徒が「最も良かった」と思うグループ(上位14グループ,票数6以上)

(2)見学者が多かったグループ(上位14グループ,見学者25人以上)

  
9 各班のポスター一覧

◆暮らし

1班
魅力的な店が少ない
(どのような魅力的な店で人を集めるか)

2班
石巻のゴミ問題

 

3班
震災に強いまちづくりについて

 

4班
人が少ない(どのようにして人を集めるか)

 

◆復興

5班
石巻の被害と各地の復興

 

6班
石巻の震災前後での商業の比較


7班
石巻の震災の前と後で変化した店の状況

 

8班
被災地の人口の減少について

 

◆観光

9班
マンガを生かした町づくり

 

10班
川開き祭りの年代別の観光客を調べ,少ない年代をどう呼び込むか

 

11班
石巻の食(魚介類)の魅力を伝えるには

 

12班
石巻の観光名所の分布を調べ,どのように観光客を増やすか

 

13班
田代島の自然環境を守り,観光客を呼ぶためには

 

14班
マンガ館に来る観光客による,石巻市への経済効果

 

15班
石巻で栄えている観光地について

 

16班
祭りがもたらす経済効果と活用方法

 

17班
外国人観光客の受け入れ体制について

 

18班
年間の観光客数を調べ,人が少ない時期のイベントをどう改善・PRするか

19班
若者から見て,石巻市に興味がある食産物がない

 

20班
マンガを生かした町づくり

 

21班
震災前後の観光施設について調べ,震災を活用したPR方法を考える
農林水産業

 

22班
石巻の水産物の水揚げ量とその売り上げ

 

   
◆環境

23班
震災を受けての変化(住居と人口の関係について)

 

24班
震災前後でのホヤの漁獲量と環境の変化

 

25班
登下校時においての通学環境の改善について

 

26班
子どもたちが遊ぶ場所を増やすためには

 

◆保健・医療・福祉

27班
健康の維持について

 

28班
石巻の病院の経営について

 

29班
石巻に医者は足りているのか

 

 
◆教育

30班
石巻市の学力が低いのはなぜか

 

31班
石巻の学力が低下している中で,高校はどのような対策をしているか

 

32班
石巻の高校から目指す大学と,仙台の高校から目指す大学の違い

 

 
◆文化・歴史

33班
島(金華山,田代島,牡鹿半島)の歴史について

 

34班
桃生,石巻の学校の歴史

 

35班
石巻の有名な歴史上の人物について

 

36班
石巻の食の歴史と文化

 

37班
川開きのルーツ(川村孫兵衛について)

 

     
◆その他

38班
ベンチャー企業を,どのようにして石巻に推進していくか